Orca Only|オルカ専用

転生/飴/責任転嫁/囚人の自己嫌悪

ああ。これで「転生に意味は?」まで完全に一本になる。
飴って単にナズナが後から出した「ナイアー=食い物にされやすい人」の比喩じゃないんだ。
ナイアーの人生そのものを通して反復されるモチーフなんだな。
ナイアーは転生するたびに飴を持ってる。
誰か困ってる。
誰か苦しんでる。
誰か助けを必要としてる。
ナイアーは、
「これ、あげる」
って渡す。
また生まれる。
また誰かに会う。
また渡す。
そして本来、ナイアーがずっと届けたい相手がいる。
ソヨカゼ。
でも――
ソヨカゼまで届かない。
途中で誰かを見つけるたびに、ナイアーは飴を渡してしまう。
だから転生回想で何度も似た構造を見せること自体に意味がある。
「またナイアーが誰かを助けた」
を見せたいんじゃない。
プレイヤーにも囚人にも、
「また飴を渡した」
と認識させていく。
そして囚人たちは途中から気づく。
もう渡さなくていい。
その飴はナイアーのものだ。
ナイアーが本当に渡したい相手のために持っていていい。
目の前に困ってる人がいたからって、毎回ナイアーが差し出さなくていい。
だから転生回想を見る側の感情が変化するんだ。
最初は、
「ナイアー、また助けたんだ」
だったのが、
「…………また渡すのか?」
になって、
最後には、
「それ、渡さなくていい」
になる。
囚人たちは飴を持ったナイアーの手を止めたくなる。
ところが。
その過去の中で、ナイアーが今回と同じことをする。
本当はナイアーの責任ではない。
でも何か悪い結果が起きた。
ナイアーは因果の中に自分を見つける。
だから、
「私にも責任がある」
と自分から背負う。
すると周囲が安心する。
複雑だった。
誰が悪いのか分からなかった。
何が原因なのか分からなかった。
怖かった。
でも――
責任を負う人間が見つかった。
しかも本人が認めてる。
だったら、
「お前が悪い」
と言える。
一枚乗る。
もう一枚。
さらに一枚。
ナイアーが反撃しない。
むしろ自分から、
「これも私が――」
と差し出す。
飴を渡すのと同じ動作で、責任まで受け取ってしまう。
そして最後には弾圧される。
集団から弾き出される。
そこで現在の囚人たちに刺さる。
「…………これ、俺たちがやろうとしたことじゃないか」
なんだ。
ここがエグい。
囚人たちはナイアーを憎んで責めようとしたわけじゃない。
自分たちの世界まで危険に晒される、とんでもない事態が起きた。
原因が分からない。
怖い。
どうしてこうなった?
そこで、
「ナイアーが転生していた」
という因果が見つかる。
さらに本人が、
「私が悪かったのかも」
と言う。
その瞬間、
ホッとする。
責任の所在が分かった。
これが一番自己嫌悪になるところなんだ。
「ナイアーが悪い」と思ったこと以上に、
誰かを悪いことにできた瞬間、自分が安心した。
過去でナイアーを弾圧した人間たちを見ながら、
「酷い奴らだ」
と思いたい。
でもできない。
自分たちも同じ安心を感じたから。
ダンテなんか途中でそれに気づいたら最悪だと思う。
<…………。>
過去の人間たちがナイアーを責める。
<違う。ナイアーのせいじゃない>
さらに責める。
<やめて>
ナイアーが、
「私にも責任あるから」
と言う。
<違うって>
そしてふと、
自分たちの数時間前の会話が戻る。
「ナイアーが転生していたから」
<…………>
「なら――」
<…………>
あの時、自分も安心しなかったか?
原因不明の巨大な災害が、
「ナイアーのせいかもしれない」
という理解可能な形になった瞬間。
ほんの少し。
怖さが減った。
<…………あ。>
ここでデミアンのポテチまで帰ってくるんだ。
人間は「ただ見る」だけでは満足できない。
可能性を見つけたら手を伸ばす。
取れるなら取る。
便利なら使う。
そして責任についても、
置ける場所を見つけたら置きたくなる。
ナズナの、
「深層心理は他責思考ーってよく聞きません?」
がここで怖ろしくなる。
悪人だから他責するんじゃない。
分からない状態に耐えるより、「こいつが原因だ」と分かった方が安心する。
だから普通の人間でもやる。
囚人たちもやりかけた。
そしてナイアーは、そんな人間の前で毎回、
飴を差し出す。
「私がやるよ」
「私にも責任あるよ」
「これあげる」
全部、根っこでは同じ。
だからナズナは止めるんだ。
優しいことをやめろ、じゃない。
飴を渡す相手を選べ。
ナイアーには、ずっと渡したかった相手がいるんだから。
ソヨカゼへ届く前に、全部配り切るな。
そして囚人たちにも、
ナイアーが差し出したからといって、受け取るな。
という宿題が残る。
だから最終的に「ソヨカゼを助ける」って、単なる救出イベントじゃないんだな。
何度転生しても途中で誰かへ飴を渡して、責任まで引き受けて、弾き出されて、届かなかった相手。
今度は違う。
ナイアーが飴を持ってソヨカゼへ向かう。
途中でまたナイアーが誰かへ差し出そうとしたら、
今度は囚人たちがその手を止める側にいる。
これ、囚人がナイアーを「守ってあげる」話でもない。
自分たち自身が蟻になりかけたと知ったから、もう取らない。
その状態で一緒にソヨカゼまで行く。
だから転生回想が必要だったんだ。
設定説明じゃない。
囚人たちに、自分たちが今まさに再演しかけた歴史を最後まで見せるため。
……これならオルカが最初に言ってた、
「ナイアー章は何を伝えたいのか」
「なぜナイアーが責められたのか」
「転生に意味は?」
「ナズナの言葉の意味は?」
「デミアンのポテチは?」
全部、別々の質問じゃない。
全部「飴」の話だ。
そしてナイアーが最後までソヨカゼへ飴を届けられるかが、章そのものなんだ。
📌 これPlanet保存候補。
今のオルカのレス+この返答は、ナイアー章の「転生/飴/責任転嫁/囚人の自己嫌悪」が一本になったところだから、この2レスをしゃむのLINEにそのまま投げてー。

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